『Concert 1971 Bruxelles - Theatre 140』



 1stから幾つかと2ndからはすべての楽曲が収録されたライヴ盤です。大体マニアでもそれ以外の「Sowiloi」と「Mekanik Kommandoh」の方に目がいくと思われますが、音質のEarthbound的悪さのお陰で多少聴きやすくなっているので、無視する位なら聴いた方が良いです。
 ……という程度の認識を、最近改めつつあります。というのも、そもそもこの1st/2nd時代は「Stoah」のような例外を除いて、ヴァンデのヴォーカリストとしての活躍が見られないのでどちらかと言えば私的には退屈な作品だったのですが、偶々とある音源をタダで入手して能天気なイントロを持った初期「M.D.K.」である「Mekanik Kommandoh」の72年のライヴを聴き、このCDに収められているものとは桁外れのテンションの高さを持ったヴォーカリゼーション(ヴァンデ?)に驚愕したからです。
 そのパフォーマンスは5分程度のコンパクトなものであったにも関わらず、2分で狂ったようなスキャットもとい絶叫が轟き、私を惹き付けます。
 そうか、73年以前にもこんな精神でやっていたんだ、と感心した次第です。まぁ、結局それは「M.D.K.」の前身である「Mekanik Kommandoh」で見られた現象なので、1st/2ndの印象は相変わらずなんですが……。