『Utopic Sporadic Orchestra - Nancy 75』



 「De Futura」の初演とそれのリハーサル、それにボーナス・トラックを幾つか加えたもの。音質は各音源毎にバラツキがあり、一概には言えません。個人的にはボーナスの方を良く聴きます。非現実的な雰囲気ですがBremenですとかHollandの音源を持っているなら丸ごと発表して欲しいです。

De Futura (16 oct 75 Nancy - Rehearsal)  23:42

 リハーサルであったためか、次の初演よりも豪快な演奏です。ベースの録音状態が良く、低音が唸りを上げています。加速部分は若干不発気味で、いつもよりは遅めの展開。しかしながらラスト周辺の、トップの暴れ具合は他のライヴ音源では聴けない迫力を持っています。

De Futura (17 oct 75 Nancy - Live)  26:13

 そしてこちらが観客を前にした初演。録音状態は前曲よりも劣ります。演奏の方は、速度は大体良いながらもトップが控えめで残念です。

KMX E12 opus 3 (6 feb 74 - Bremen)  6:35

 キーボードだかギターだかの強烈なコードの叩き付けで始まります。『Inedits』で聴けた「E12」とは、主にこのコードの主張具合に差が出ていて、同じ曲とは思えません。音質は、高域でチリチリとノイズが入ってはいますが要の低音は問題ありません。徐々にベースの呻き声(トップのベースは人間の声に近い表現を持っていると思います)が入ってきて、キーボードの奏でる美しいコード進行に導かれて盛り上がっていく様は神々しいばかりです。

La Musique des Sphères / part 2 (31 oct 76 - Paris)  10:02

 ミニマル・シンセの部分と、ベースとトップのスキャットが切り込んでくる部分を省略したもの。何故全体を収録しなかったのでしょう。演奏自体は音質も含めてこの曲の他の素晴らしい音源と比べて特段良いとは思いません。

KMX E12 opus 3 (Holland 74)  8:01

 こちらも飛び掛って来そうなスタート。音はやはりチリチリしています。
 演奏が終わったと思ったら、再び序盤の展開に戻り、そのままフェイド・アウト。この意味は良く分かりません。
 この音源、先程のBremenの内容と同一と思われます。それを、0.999倍くらいの速度で再生している感じです。さらに、何かの音源を付け足したということでしょうか。意図が不明です。
 少し調べたのですが74年にHollandで演奏していたような記録は見当たりません。