L'Image@東京 Jazz 20090905
肉体的に病んでいると、普段の生活の中でも行動パターンを変えたくなります。今日は7時から、何を思ったのかここ数年聴いていないラジオを聴き始めました。寝ながら、NHKでフォークソング、変な音楽、雅楽と昼まで聴いていましたが、午後から、「東京Jazz2009」なる企画を生放送し始めたのでした。
管楽器ってやっぱり良いです。
3〜4時間ほど聞き流し、どうも一日中やっているらしいので、司会者も難儀なものだな、なんて思ってセットリストをネットで検索していたら、何の偶然か夜にトニー・レヴィンが出てくるじゃありませんか。
L'Imageなるバンド、70年代に活動していたらしいですが、アルバム作成には至らなかったそうです(結局今年リリース)。集まった人は、
Mike Mainieri: Vibraphone
Steve Gadd: Drums
Tony Levin: Bass
Warren Bernhardt: Keyboards
David Spinozza: Guitar
私はレヴィンの演奏しか聴いたことが無い気がします。スピノザの名前はどこかで聞いたような……。
21:30〜22:40頃までやっていました。
ラジオを通すと、若干ピアノ音とヴィブラフォンが目立つ感じでした。
各人の見せ場をきちんと用意していたようです。
職人の演奏でした。
レヴィンにはインタビューなし。他の人の話は、いまいちパッとしない内容。
後でテレビでも見られるようになるらしいです。
東京Jazz2009は明日までです。元気な人はどうぞ。
『Best On Tour 76』
表題の通り、76年ライヴの良いとこ取りということらしいです。しかしベストと銘打たれてはいるものの、私としては「La Musique des Spheres」以外は大したことはない気がします。
Mekanïk Zaïn (Paris 5 nov 76) 4:33
これは『Hhai Live 75』の同名曲とは全く関係がなく、74年頃までの「Theusz Hamtaahk」で聴かれた妙なコーダを、本編のアレンジも加えて何回か繰り返して演奏しているもの。
De Futura (Toulon 10 nov 76) 24:18
(人前での)ライヴで本領を発揮したことがあるのか分からない不遇の名曲。この音源でベストだというのなら、やはりうまくいってなかったということでしょう。
Tröller Tanz (Paris 1 nov 76) 4:19
演奏してくれるのは有難いのですが、スタジオ録音ものに比べていまいちです。
La Musique des Sphères (Antibes 19 oct 76) 21:02
ベストというより、"確かに極大を表している"といった方が良いのでは?
凶暴さという点では、この曲のライヴ音源(3つしかない)の中でも群を抜いています。この音源が聴けるということだけでこのCDは値段以上の価値があります。
スキャットが入ってくるパートでツボに嵌ったのか、かなり長めの演奏。その後いよいよソロ・パートになると、聴いているこちらが"生きていてごめんなさい"と言いたくなるような即興演奏を見せ付けてくれます。
雷鳴と共に始まり、コーダでは、最後の盛り上がりの最中に演奏がフェイド・アウトして冒頭のシンセサイザーが再び流され、雷鳴と共に消え去るという普通なら文句を言いたくなる編集ですが、トップの演奏が暴走気味であったため、何となく納得してしまいます。あの状態で、果たして纏められたのだろうか、と。
この曲は、不思議なことにこれ程強烈に演奏されているにも関わらず、やはり私にとっては無色透明な感じでどこまでも純粋無垢な印象を受けます。"天球の音楽"の名に恥じない、素晴らしい楽曲と演奏です。
Lord's prayer in Arabic
そう言えば見たことが無かった、と思ってKlaus Schulzeの本家webサイトを眺めていたところ、FAQコーナーで興味深い情報に沢山出会いました。例えば、『Moondawn』の「Floating」における冒頭の"語り"は、「主の祈り」というキリスト教徒の祈祷文をアラビア語で詠唱したものを、さらに編集したものだということが書かれていました。アラビア語のものはYoutubeで見付かります。
成る程、聞き覚えのある音です。他にも、色々な国の言葉で発音されている動画もありました。
FAQにはさらに、Schulzeはその"内容"に心惹かれたのではなく、その"音"が気に入ったんだ、とあります。私はこれを読んでとても嬉しくなりました。